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上野で北斎を見る [東京散策]

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信州は小布施、枡一市村酒造のお酒を頂きました。
アメリカの女性、セーラ・マリ・カミングスが取締役を勤めるユニークな酒蔵のお酒です。
そんなこともあって、話題の多い酒蔵です。 
辛口で、呑兵衛には、うれしくなるような味わいのあるお酒でした。

ところで、この市村酒造は江戸時代から続く酒蔵で、葛飾北斎と繋がりがあります。
第12代当主鴻山は北斎の弟子でもあり、その縁で北斎は小布施を訪ねています。
小布施の曹洞宗のお寺、岩松院には北斎の天井絵が残されています。

北斎は、4度にわたり小布施を訪れたといいますから、小布施がよほど気に入ったのでしょう。
その理由はお酒にあったのでしょうか。
このお酒であれば、私もお気に入りです。

(注)北斎は下戸であったと言われています。
北斎が鴻山に宛てた書簡に「一杯やり度き段・・・豆腐に卵くらひ之事にて・・」とあり、助手の職人に差入れを無心する手紙と紹介されていますが、真相はどうだったのでしょうか。

 
葛飾北斎 0051.jpg

唐突に、上野の森美術館で北斎展をやっていることを思い出し、見てきました。
「ボストン美術館浮世絵名品展 北斎」です。
お酒が取り持つ縁ですね。

葛飾北斎 007.jpg

なかなか、見ごたえのある内容でした。
残念なことに、会場内では写真禁止なので、ここで紹介することはできません。
ミュージアムショップで見かけた看板で我慢をしてください。
「百物語 さらやしき」です。

北斎1 001.jpg

諸国滝廻りのうち「木曽路の奥 阿弥陀ケ瀧」は、私の故郷、郡上市にある滝です。

滝を見ながら弁当をつかっている二人が描かれています。
その手つきは、「まあまあ」と、お酒を一杯やっている図ではないですか。
北斎が下戸であったなど、私にはなかなか信じられないことです。

画像は、もちろんリーフレットに載っていた絵の転写です。(念のため)

北斎 001.jpg

会場に北斎の娘お栄、葛飾応為の絵が一点だけありました。
「三曲合奏図」といいます。
応為は、美人画を描かせたら北斎を凌ぐ腕であったといいます。
どうですか。
北斎晩年の作にはお栄の代作が大分あったともいいます。

お栄こと応為については、お栄の視点で描かれた小説「北斎と応為」があります。
北斎に劣らず自由奔放な娘として描かれています。
著者はなんと、カナダの女性です。

枡一酒造の取締役に驚き、北斎の娘の作者に驚きました。


北斎と応為 上

北斎と応為 上

  • 作者: キャサリン・ゴヴィエ
  • 出版社/メーカー: 彩流社
  • 発売日: 2014/06/12
  • メディア: 単行本


 

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