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神田界隈/周恩来・漢陽楼 [東京散策]

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神田古書まつりが始まっています。
昨日は雨で青空市は中止でした。
本日こそは、と勇んで出掛けました。
先週も、先々週も神田に出かけていますので、勇むことはないのですが。
「お祭り」となると血が騒ぐのです。
神田古書まつり 011.jpg


べつに目当ての本があるわけではないのですが。
気に入った本を探して、ひたすらうろうろ、うろうろするわけです。
3時間ほども本屋巡りをした結果、本日は4冊買いました。
リュック背負って、両手に本が詰まった紙袋を下げた皆さんと比較すれば、ささやかな買い物です。

衝動的に買った本を以下に紹介します。
1冊目、「私説東京繁昌記」の著者は小林信彦、1970年代の東京の姿を捉えています。
写真・荒木経惟となっているのに惹かれ買ってしまいました。(1984年・中央公論社)
2冊目、向井敏の「文章読本」(1988年・文芸春秋)は作家以外の書いた文章読本として出版時にはそれなりの評判を呼んだ本です。
向井は書評家、エッセイストです。
パラパラと立ち読みしていて、福本和夫の論文を引用している箇所に行き当たりました。
「・・・この程度の文章しか書けないようでは、思考能力のほうかずいぶんとお粗末な人だったというしかない。」と切り捨てます。
左翼理論の文章の難解さに苦しんだ者にとって拍手喝采したくなるような文章に、つい手がでました。
3冊目、「日本人の生活文化」(2008年・吉川弘文館)の著者菅原正子は歴史研究者です。
この本では、ザビエル、フロイス、バリニャーノの目を通して日本人を描き出します。
記述の内容は日本人の性格、男女関係、夫婦関係、習慣、行事、人生の通過儀礼と広がって行きます。
4冊目は野坂昭如「赫奕たる逆光」(昭和62年・文芸春秋)は「私説三島由紀夫」とサブタイトルの副題がついた小説です。
本を開いてみたところ、この本を扱った書店の納品書が挟まっていました。
購入者の会社名、氏名が出ています。
最初の購入者は報道関係者のようです。
出版直後の購入日付になっていました。
別のページには週刊朝日の書評の切り抜きが挟まっています。
購入者のこの本に対する熱い関心が感じられました。
つい、これに引きずられました。

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煙草を一服したくなりました。
古書店の並ぶ一角から靖国通りを北へ渡ると小公園があります。
東亜高等予備学校の跡、周恩来が学んだ地です。
周恩来は1917年から1919年をここで過ごしています。
この界隈では喫煙が出来る貴重な場所となっています。
周さんありがとう。
という訳で、周恩来の跡をたどりつつ帰途につきます。

神田古書まつり 015.jpg

周恩来がよく通ったといわれる中華料理屋は今も営業しています。
看板には「民國元年春」と書かれていました。
この店は1911年に開店しているそうです。
中国に辛亥革命が起こったのが1911年10月10日、孫文らによる中華民国成立は翌12年1月1日です。
なにか関連はあるのでしょうか。


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