見番通り [東京散策]
隅田川左岸は江戸期から向島と呼ばれ、行楽の地でした。
花見客で賑わう隅田川の堤から一本入った通りは見番通りと言うそうです。
料亭が並ぶ花街です。
「風薫る夏の中半となる頃には、市中の紳士富人たちは、我も我もと夕暮時より、或いは船に或いは車に、おのがじしなる準備をして、此旗亭には登るなりけり。中には芸妓を携えつつ、月を待乳の山を望み、夏白髭の森を超えて、墨田の流れを遡るもあり。」
明治期の向島を描写した坪内逍遥の「当世書生気質」の一節です。
料亭が並ぶ花街です。
「風薫る夏の中半となる頃には、市中の紳士富人たちは、我も我もと夕暮時より、或いは船に或いは車に、おのがじしなる準備をして、此旗亭には登るなりけり。中には芸妓を携えつつ、月を待乳の山を望み、夏白髭の森を超えて、墨田の流れを遡るもあり。」
明治期の向島を描写した坪内逍遥の「当世書生気質」の一節です。
隅田川沿いに咲く桜並木も華やいで楽しいですが、見番通りの華も良いですね。
かつては200軒ともいわれる料理屋が並び、1000人の芸妓がいたという花街でした。
今では100人の芸妓さんとなったそうですが、都内随一の花街だそうです。
この時期、墨田川に架かる桜橋のたもとに設けらた「桜茶屋」で甲斐甲斐しく働く芸妓衆を見ることができます。
桜見物に行って、思ってもいなかった良い目の保養をさせていただきました。
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