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道頓堀あたり(大阪) [只今出張中]

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先日は大阪へ出張していました。
本町の宿から心斎橋筋を南下し道頓堀あたりまで行き来するのが、早朝、夜の散歩コースでした。
仕事を終えたあと、夕暮れ時の道頓堀です。 
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ホテルから心斎橋筋をどんどん南に下り、道頓堀川に架かる戎橋の北詰が宗右衛門町です。
宗右衛門は道頓堀川の開削に携わった人物の名前に由来するそうです。
昭和の初期までは花街として知られていました。
今は風情もなにもない、単なる歓楽街ですね。
朝日を受けた歓楽街というものは、殺伐とした感じがしませんか。
どこでもそうですが。
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宗右衛門町から出て来たお姉さんが二人、戎橋を渡り歩いてゆきます。
お勤め帰りでしょうか。
「殺伐」は何処かへ ・・・。
この先は法善寺横丁でしょうか。
気にはなりますが・・・ 
しかし、戻って仕事に掛らなければなりません。
ここで、Uターンして戻ります。
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夜、ふたたび道頓堀に舞い戻って来ました。
大阪の看板って自己主張が強烈ではありませんか。
お互いが張り合っているようです。
道路交通法か、何かに抵触はしないのでしょうか。
りっぱな都市景観として、街並保存の対象となっているとか、合法性の根拠がきっとあるのでしょうね。
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法善寺横丁まで来ました。
そして法善寺といえば、織田作之助です。
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水かけ不動にはお参りをする人々が絶えません。
『不動明王の前には井戸がある。この井戸の水を「洗心水」という。けがれた心を洗いまひょと、彼女たちは不動明王の尊像に水をかける。何十年来一日も欠かさず水をそそがれた不動明王の体からは蒼い苔がふき出している。むろん乾いたためしはない。燈火の火が消えぬように。』(織田作之助「大阪発見」より)
朝の彼女たちはお参りしたかしら。 
そして、お不動さんの隣には、夫婦善哉がありました。
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織田作之助の文章を借りて紹介しますね。
『東京にいた頃、私はしきりに法善寺横丁の「めをとぜんざい屋」を想った。道頓堀からの食傷通路と、千日前からの落語席通路の角に当たっているところに「めをとぜんざい」と書いた大提灯がぶら下がっていて、・・・めおとぜんざいを注文するとお椀にいれたぜんざいを一人に二杯もって来る。それが夫婦になっているのだが、本当は大きな椀に盛って一つだけ持って来るよりも、そうして二杯もって来る方が分量が多く見えるというところをねらった、大阪商人の商売上手かもしれない』(大阪発見)
この文の「大阪商人の商売上手」のくだりが大阪気分いっぱいで好きです。
 

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