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冬の足音 [東京散策]

鹿児島3 002.jpg
先月(10月)の大伝馬町のべったら市の店頭です。
 
杉浦日向子の「大江戸美味草紙」の「冬の足音」の章はべったら漬の話で始まります。
先日のべったら市の頃は、冬の気分には未だほど遠い陽気でした。
何で「冬の足音」がべったら漬と、疑問を持ちつつ読み進むうち、はたと気づきました。
江戸は10月は10月でも、旧暦の10月なのです。 
うかつでした。
 
「江戸の冬は気合で乗り切る。その気合い初めの一歩がべったら漬だ。
これは、冬の洗礼儀式だから作法にやかましい。
べったら漬ひときれ頬張れば口いっぱいとなり、話しも出来ず、ひたすら無心に噛みくだくのを理想とした。」
杉浦日向子の文章は歯切れがよく、心地よく読めます。
「浅漬けをすなおに切って叱られる」と、古川柳の引用で始まる文章は、
「たくあん三切れが、べったら漬一切れの目安だったそうだ。浅漬は厚切りに限る」
で括られていました。
果たして、我が家のべったら漬の厚さはどうだったかと、思い返しています。

 

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