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坊ちゃん、泳ぐべからず(松山) [只今出張中]

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出張の帰途に就く前、道後温泉に浸かってきました。
『ほかの所は何を見ても東京の足元にも及ばないが温泉だけは立派なものだ。』
漱石が「坊ちゃん」にそう書いた位だから、寄らない手はないですよね。
折角ですから道後温泉駅からご案内します。 
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電車で道後温泉駅に到着したところです。
駅舎はレトロな建物で、これは「坊ちゃん」を意識した造りでしょうか。
たしかに気分は盛り上がります。
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「やるなぁ」と駅舎を出た所です。
坊ちゃん列車が止めてありました。
徹底した雰囲気づくりに脱帽しました。
『今日は清の手紙で湯に行く時間が遅くなった。然し毎日行きつけたのを一日でも欠かすのは心持がわるい。汽車にでも乗って出掛けようと、・・・やがて、ピューと汽笛が鳴って、車がつく。待合せた連中はぞろぞろと吾れ勝ち乗り込む。』
小説では、軽便鉄道は坊ちゃん、マドンナ、うらなり君、赤シャツが一堂に会する場面に登場しますね。
この列車は日中は松山市内を走っています。
展示してあるのかと思っていたら、帰りにはここから居なくなっていました。 
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駅前から続く通りを鉤の手に曲がると道後温泉本館の前に出ます。
土産物屋、飲食店が並ぶ通りは、普通の温泉街でした。
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『温泉は三階の新築で上等は浴衣を貸して、流しをつけて八銭で済む。その上に女が天目へ茶を載せて出す。おれはいつでも上等に入った。』(坊ちゃん)
私も坊ちゃんにならって上等を選びました。
「霊の湯三階個室」というコースです。
坊ちゃんの時代は8銭でしたが、今1,550円です。
写真の建物の三階が個室です。
二階が二階席コースの広間の休憩室になります。
漱石が松山中学校に赴任したのは、この建物完成の翌年でした。
だから「坊ちゃん」では「三階の新築で」と紹介しています。 
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三階の坊ちゃんの間です。
私は坊ちゃんの間の向かいの休憩室に案内されました。
『ところがある日三階から威勢よく下りて今日も泳げるかなとざくろ口を覗いて見ると、大きな札へ黒々と湯の中で泳ぐべからずと書いて貼りつけてある。』(坊ちゃん)
やっと、今日の表題にたどりつけました。
今も神の湯には「坊ちゃん泳ぐべからず」と掲げられています。
もっとも小説を踏まえた演出ですが、松山人のサービス精神です。
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泳ぎはしませんでしたが、私も三階から浴衣で一階へ下り、霊の湯、神の湯西浴室、東浴室と忙しく全制覇(女湯を除く)を果たし、部屋に戻って、天目に載せたお茶と坊ちゃん団子で寛ぎました。
小説「坊ちゃん」の世界に浸りきっています。
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三階から何気なく見下ろすと、土産物屋の店頭に「坊ちゃん」の登場人物が勢ぞろいしていました。
でき過ぎの光景に笑ってしまいました。
 

坊っちゃん (新潮文庫)

坊っちゃん (新潮文庫)

  • 作者: 夏目 漱石
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2003/04
  • メディア: 文庫

新潮社文庫版の解説は江藤淳が書いていますが、これが気に入っています。
漱石は「近代の向こう側に突き抜けてしまっていたのである」というくだりです。
 
 

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