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式について考える(安房・上総散歩) [東京以外散策]

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「天気晴朗なれど、波高し」
この間の土日、会社の同期会を木更津のホテルで行うとのことで、房総半島まで出掛けました。
寒気が日本列島を覆い降雪の予報もある中で、海辺のホテルでの宴会とは物好きなことです。
海面に浮き立つ白波が風の強さを教えてくれます。
九州、西日本の天候はさて置き、関東は晴天ながら、寒さと風の強さに散歩人は辟易です。
・・・で、「天気晴朗なれど、波高し」で始めました。 
千葉【同期会】 008.jpg
ところで、今回の小旅行のテーマは「式について考える」です。
最初の「式」は、これ「竹岡式ラーメン」です。
同期会の宴会前に軽くチャレンジしました。
千葉から内房線で木更津駅へ向かい、久留里線に乗り換え祇園駅で下車、歩くこと2km弱、お店前に到着しました。
 
正確に言うと竹岡式ラーメンの発祥は木更津市の南、富津市竹岡の「梅之家」、「鈴屋」 と言われます。
しかし、宴会場の位置関係から木更津の冨士屋へ行ってきました。
まあ、同じ上総国の内だからいいではありません?

普通、ご当地ラーメンと言えば、「札幌ラーメン」、「高山ラーメン」、「佐野ラーメン」と言いますね。
竹岡も地名ですが、何故「竹岡式ラーメン」なのでしょうか。
「式」について考えざるを得ません。
でなければ、今夜の宴会も心安らかに過ごせませんではありませんか。
千葉【同期会】 010.jpg 
あ~、これが竹岡式ラーメンです。
結構、強烈な色のスープです。

「式」とは、・・・と考えます。
①一定の体裁または形状。また標準となるやり方・作法。規定。式目。
②形にのっとった行事。
③律令の施行細則。
④ありさま。事情。次第。
⑤数学その他諸科学で記号を連ねてある関係を表すのに用いるもの。数式。
⑥三段論法を構成する命題の種類。論理式。
⑦式神の略。
以上は、広辞苑(第六版)の解説です。 

どうも、竹岡式の「式」は、①の類型に基づくものであるようです。
製造方法が他のラーメンとは異なります。
(A)行平鍋にお湯を煮立たせる。
(B)乾麺を入れて茹で上げる。
(C)醤油ダレで味付けする。(醤油ダレはチャーシューの煮汁で味付けされている) 
ほとんど、インスタントラーメンスタイルではありませんか。
この場合は、広辞苑解説の①に該当する「式」であると思います。
やり方、作法を示す「式」が竹岡式の由縁ですね。

味はノーコメントとしておきます。
決して不味かったという訳ではありません。
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同期会は、広辞苑解説の②に該当でしたかね。
それなりに盛り上がりましたが。

いきなり、翌日です。 
千葉県在住の知人I氏の好意で、安房方面をドライブしました。
鴨川近くの太海は、つげ義春の漫画「ねじ式」の舞台となっています。
機関車が民家の間から飛び出してくる画面はシュールです。
今回太海までは足を延ばしませんでしたが、同じような民家が太海にはあるそうです。 

つげ義春の「ねじ式」の「式」は何を意味するのでしょうか。
①のようであって、心理的には④を言っているのでしょうか。
つげの作品には、多くの人が多様な解釈を与えていますが、作者自身はどれも当たっていないと言っています。 
千葉【同期会】 053.jpg
日蓮の修行・得度の寺、清澄寺境内にある千年杉です。
お寺境内の大杉の幹には注連縄が・・・、神仏融合の名残でしょうか。
お寺の古格さを感じます。

幹に抱き付く男がひとり。
つげ義春の作品に出てきそうなシュールな光景と思いませんか。
抱き付いているのは同行者I氏です。
決してふざけているのではなく、彼の頭のなかでは広辞苑解説⑥の論理式が働いた結果の行動でした。
・・・と、そのように本人は言っていました。


つげ義春コレクション ねじ式/夜が掴む (ちくま文庫)

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  • 作者: つげ 義春
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2008/10/08
  • メディア: 文庫

 
 
 

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