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うさぎとかめ [お菓子]

亀十どら焼き 0251.jpg
浅草は雷門前に亀十というお菓子屋さんがあります。
図書館で借りてきた本をパラパラと眺めていましたら、「亀十のどらやき」として紹介されていました。
紹介文に曰く
「9代目林家正蔵の襲名披露にふるまわれた」
「『ある時どらやきって、このままでいいのだろうか思い始めたのがきっかけでした』試行錯誤の末、今の形にたどり着いた。」 
「店の奥で職人が一枚一枚手焼きしている。一日に3千~4千個、多い日には5千個を作る。」
好奇心をそそりたてる文が躍っています。

過去、2度ほど買い漏らしている経緯もあり、
「こんどこそ、買って食うぞ」の意欲が沸々とたぎってきました。
 
亀十どら焼き 0291.jpg
 
前回、前々回は午後に訪れ、いずれも「売り切れ」の仕打ちに合っています。
今回は開店時間に合わせて出かけます。
銀座線の浅草駅から階段を上り、地上に出るともう行列が出来ていました。

並ぶこと1時間、ようやく店の前に到達したところです。
行列の横を通り過ぎる人力車夫が外人観光客にスモール・パンケーキなどど説明している声も聞こえ、
買い気はいやがうえにも盛り上がってきます。
 
亀十どら焼き 034.jpg 
これが、亀十のどら焼きです。
普通のどら焼きより一回り大きく、皮は軽くてふんわりしています。
大きいのでかぶりつくには、大口を開ける必要があり、カブッガブッと多少下品な恰好になります。
そこで皮をはがして分解状態で食べやすくしました。
皮だけ食べても美味しく食べられました。
というか、皮だけも一品として存在感があります。
 
うさぎや赤阿佐ヶ谷 002.jpg
私のどら焼きスタンダード、
うさぎやのどら焼きと優劣を比較してみたいと考えていました。
イソップ物語の「うさぎとかめ」になぞらえたブログタイトルも用意しましたが、
同じ土俵で比較するのは無理があるようです。

ちなみに、上の写真はうさぎやのどら焼きです。
黒漆の皿は上野のうさぎや、朱皿のは阿佐ヶ谷のうさぎやのどら焼きです。

うさぎやのどら焼きは素晴らしいと思っていましたが、それがどら焼きの全てではない。
うさぎはうさぎで良いところがあり、亀は亀ですばらしい点がある。
そもそも、異種動物間競争を強いようとするイソップ的発想が過ちであったことに思い至ったのです。
多様な価値観を認めるところに民主主義の原点があるのです。
また、哲学者サルトルの存在論、「実存は本質に先立つ」を思い出しながら、
「そも、どら焼きの本質は何か」などと考え込みました。
深淵な哲学的感想を持つことが出来た一日となりました。
モグモグ・・・。

 
哲学的思索に到ることができる入門書です。 


東京手みやげ 逸品お菓子 (料理通信セレクト)

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  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2009/03/19
  • メディア: 単行
 

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