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一かけ、二かけ、三かけて、しかけた踊りはやめられぬ(高円寺阿波踊り) [東京散策]

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今年も高円寺阿波踊りの時期となりました。

うかつにも知りませんでしたが、阿波踊りは今や東京に浸透した踊りなのですね。
神楽坂祭りの阿波踊りがあるのを知って、先日、都電に乗ったところ大塚でも阿波踊りをやっていることを知りました。
東京都内で四、五十箇所位で行われているそうです。

都民のみなさんは、東京音頭でも踊っていれば良いのではと思いますが、
何で?


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「阿波の殿様蜂須賀公が、今に残せし阿波踊り」
と歌われています。
蜂須賀家が、阿波に入封し、徳島のお城を築いた際、
蜂須賀家政が「城の完成祝いに、大いに踊れ」との触れを出したのが始まりである。
というのが、阿波踊り発祥の伝承だそうです。

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しかし、原型は室町時代に始まるのではないかと、司馬遼太郎は「阿波紀行」の中で推測しています。

阿波の領主三好氏時代、阿波と京との交流を踏まえ、
室町期の京の「ふりゅう(風流)」が原型であるのではないか推測し、
「ふりゅう」は数寄の庶民版としています。 
司馬の言葉では、
「こうような傾斜の激しさを、室町期のことばで数寄(好き)という。数寄はときに身を滅ぼすのである。商人ならば、商売をなおざりにして倒れてしまう。そういう危険を踏んでもやるというのが、数寄というものであろう。」
ということになります。

であればこそ、阿波踊りのリズム感、踊りの振りの表現の豊かさで、東京音頭を駆逐して、東京に広まりつつあるのも理解できるような気がします。
みなさん、「ふりゅう(風流)」に血道を上げているのですね。

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「踊る阿呆に見る阿呆 同じ阿呆なら踊らにゃ損そん」
歌詞も、人を「ふりゅう」の道に引き込む内容となっています。

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「鳥追笠に手甲をつけ、湯帷子に帯を締め、蹴出しを見せながら二拍子のリズムに乗っていそがしく踊る姿は、日本女性の振りの中でもっとも色っぽいのではないか。」(阿波紀行、司馬遼太郎)
・・・同感です。
 
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高円寺の阿波踊りは、それはそれで良いのですが、
徳島は、日本の都道府県の中で、私が、唯一足を踏み入れたことのない土地です。
それだけに本場の踊りも見てみたいものです。



街道をゆく〈32〉阿波紀行・紀ノ川流域 (朝日文芸文庫)

街道をゆく〈32〉阿波紀行・紀ノ川流域 (朝日文芸文庫)

  • 作者: 司馬 遼太郎
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞
  • 発売日: 1993/10
  • メディア: 文庫



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