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王子のきつね 王子稲荷神社 [東京散策]

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飛鳥山の北に王子稲荷神社があります。
ここは、関八州の稲荷の総元締めなんだそうです。
大晦日の夜には関東一円の稲荷神社からきつねが集まり参拝をします。
JR王子駅の東側にある装束稲荷に狐たちが集合、ここで着替えをして行列をつくり参拝に向かいます。

こちらも狐の行列にならって装束稲荷からスタートします。
朱塗りの社殿にぶら下がる狐のお面が雰囲気を出していました。
社殿両脇の狛犬代わりの狐の像は鍵を加えていました。
かたわらに太田南畝の句碑があります。
「いざあけん かぎ屋扇屋とざすとも 王子の狐 かぎをくはえて」
かぎ屋、扇屋は江戸時代、王子にあった料理屋です。

ここからJR線を横切って王子稲荷神社へ向かいました。

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装束稲荷で参拝し、ふと足元を見ると参道に点々と狐の足跡がありました。
この遊び心が楽しいですね。

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さて、王子稲荷神社に到着です。
関八州の総元締めだけあって、立派な社殿です。

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社殿の横を奥に入ると、狐の穴跡があります。
何時の時代か知りませんが、実際に何組かの狐が住んでいたそうです。
落語の「王子の狐」に出てくる、母子の狐もここに住んでいたのでしょうか。
王子の狐はよく人を騙すといいます。
落語の母狐は人に騙されるかわいそうなきつねですが、こんな話もあります。

「反故のうらがき」という随筆集に載っている話です。
王子の金輪寺に所用があった武士が、帰りがけに飛鳥山の麓に差し掛かります。
どこからともなく三味、琴、胡弓の調べが聞こえてきます。
音をたどり、とある家につきます。
格子越しに三、四人の「いとあでやかな女ども」が見え、招きに応じて上がり込みます。
酒肴を勧められ、一夜濃厚な接待を受けることになりました。
疲れ果てぐっすり寝込みますが、翌朝起きてみるとそこは麦畑のど真ん中でした。

ことほどさように王子の狐は人をたぶらかすのが上手いそうです。

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王子稲荷を出て、北へすこし歩くと名主の滝公園があります。
王子村の名主、畑野孫八が作った庭園です。
女滝、男滝など4つの滝が庭内に散在します。
写真は男滝です。
街中でこの景観を楽しめるとは、きつねにつままれたような心地となります。

飛鳥山・染井 042.jpg

数は少ないながらも池の周囲に桜の木が植えられていました。
結構な老木で幽遠さを感じさせます。
飛鳥山の喧騒とは大違い、きつねが出てきても驚きません。

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おっと、今、足元を狐が横切ったような気がします。
くわばら、くわばら。


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